元町商店街150周年記念 TIMELESS ARTISTー時代を超える神戸のアーティストたちー
菅井 汲「VITESSE-A & VITESSE-B」 油彩、22.0×21.8 & 22.0×21.8cm
神戸元町商店街150周年を記念し、地域に根ざした作家たちの作品を通して、神戸の文化と芸術を深く掘り下げます。
小磯 良平、鴨居 玲、菅井 汲といった巨匠から、オーガ ベン、海野 厚敬、山田 貴裕、加藤 千佳、など、現代を代表する多彩な作家までが一堂にそろいます。詩情あふれる風景、抽象表現の探求、、そして愛らしい猫の世界、ガラスの繊細な美。神戸が育んだ芸術を、この機会にぜひご堪能ください。
オーガ ベン 「夕暮れの名残」 アキーラ・キャンバス、6S(41.0×41.0mm)
オーガ ベン 「むらさきのけむり」 アキーラ・キャンバス、6S(41.0×41.0mm)
海野 厚敬 「春の歌」 油彩・アクリル絵具・木炭・パステル/綿布、117.0cm×117.0cm
海野 厚敬 「月の船」 油彩・アクリル絵具・木炭・パステル/綿布、34.0cm×34.0cm
山田 貴裕 「希望」 パネルにインク・鉛筆とアクリル、M80(145.5x89.4cm)
山田 貴裕 「憂」 パネルにインク・鉛筆とアクリル、S6 (41x41cm)
加藤 千佳 「icicle」 ガラス、W567 D518 H265mm
加藤 千佳 「crumble #45-4」 ガラス、W450 D460 H450mm
【作家プロフィール】菅井 汲 | Kumi Sugai
1919年 兵庫県神戸市東灘区に生まれる
1933年 大阪美術学校(枚方)に通う
1937年 阪神急行電鉄株式会社に就職(1949年頃退社)
1952年 渡仏
1953年 今井俊満、田淵安一、ヴァロールズと4人展開催
1955年 第40回カーネギー国際美術展(ピッツバーグ)出品
1959年 第3回リュブリアナ国際版画ビエンナーレ出品、第2回ドクメンタ(カッセル)出品
1960年 第2回東京国際版画ビエンナーレ展(東京国立近代美術館)出品
1962年 第31回ヴェネツィア・ビエンナーレ出品、デイヴィッド・E.ブライト基金賞受賞
1963年 「現代絵画の動向―西洋と日本」展(国立近代美術館京都分館)出品
1965年 第8回サンパウロビエンナーレ出品、外国作家最優秀賞受賞
1966年 昭和40年度芸術選奨文部大臣賞受賞
1973年 「戦後日本美術の展開―抽象表現の多様化―」展(東京国立近代美術館)出品
1976年 「菅井汲全国展」(現代版画センター主催、国内各地100以上の画廊等に巡回)
1983-1984年 「菅井汲展―疾走する絵画、明快さの彼方へ」
1986年 「前衛の日本 1910-1970」展(パリ国立近代美術館)出品
1992年 「菅井汲展」(大原美術館)
1996年 心不全により77歳で死去、紫綬褒章受章
2000年
「菅井汲展」(兵庫県立近代美術館、東京都現代美術館)
大阪美術学校に通った後、阪急電鉄の事業宣伝課に就職し、グラフィック・デザイナーとして活躍。プロ野球の阪急ブレ-ブスのマークなどを制作。戦前から戦後にかけてポスターを制作するなど活躍する一方、日本画家中村貞以に学ぶ。
1952年渡仏し、アトリエを構えたパリを拠点に欧米各地で開催される国際展に出品を続ける。渡仏間もないクラヴェン画廊での個展が大きな反響を呼び、たちまちパリ美術界のスターとなる。55年から版画制作を開始、生涯に約400点を制作。59年リュブリアナ国際版画展、65年サンパウロ・ビエンナーレ最優秀賞など数多くの国際展で受賞。アンフォルメル風の作品から出発、1963年頃から作風に変化の兆しが現れ、それまでの有機的な形態の描写から、整理され、記号化された菅井汲独特のスタイルが形成される。作者自らポルシェ・カレラを運転し、そのイメージを大画面に明快な色彩と形態とによって再現したかのような手法は、当館所蔵≪時速280キロ≫(1965)にも見られる。
1967年、パリに向かう高速道路で自動車事故を起こし重傷を負うも、翌年退院し助手の助けを借りて仕事を再開、東京国立近代美術館のための壁画を制作する。その後、造形要素が極端に限定され、幾何学的な要素・正確に引かれた円と直線からなる作品を発表した70年代~80年代半ばを経て、晩年は、作家自身のイニシャルであると同時に、道路の連続カーブを想起させる「S」をモチーフにした連作に取り組んだ。
96年永逝(享年77)。
OGA BEN |オ-ガ ベン (大鋸 史浩)
1971年、愛媛県松山市生まれ。
愛媛県立松山南高等学校デザイン科卒業後、大阪総合デザイン専門学校絵本科修了。1995年に松山市にて初個展を開催。2008年にはアトリエを松山から関東へ移す。2011年には台湾にて個展を開催し、2016年に初の詩画集『夜烏の手帳』を刊行。2022年にはアトリエを関東から神戸へ移し、2024年2月に詩画集『こころの宇宙(そら)』を出版。1995年の初個展以来、全国各地の展覧会やアートフェアで数多くの作品を発表し続けている。
■活動歴
ギャラリージ・アース(神奈川)2018・2022
ギャラリーかわにし(愛媛)1999~
ギャラリーアビアント(東京)2009・2011・2013・2015・2017・2019・2021
川田画廊(兵庫)2017・2018・2019・2021・2022・2023・2024
蔵丘洞画廊(京都)2009~2011・2015
Bunkamura Box Gallery(東京)2016・2019・2021
成城さくらさくギャラリー(東京)2015・2017・2020
GALLERY HANA SHIMOKITAZAWA(東京)2018・2019・2021・2023
みぞえ画廊(東京)2020・2022
みぞえ画廊(福岡)2019・2020・2022
ギャラリー枝香庵(東京)2016・2019・2023
いつき美術画廊(東京)2013・2014・2016
すどう美術館(東京)2001・2002・2003
Star Crystal Gallery(台湾)2011
大丸札幌店(北海道)2014
大丸神戸店(兵庫)2023
松坂屋上野店(東京)2024
福井西武店(福井)2019・2020・2021・2022・2023
渋谷東急本店(東京)2013
山陽百貨店(兵庫)2023
いよてつ髙島屋(愛媛)2017
そごう横浜店(神奈川)2020
仙台三越(宮城)2022
ギャラリー島田(兵庫)2014 ほか
海野 厚敬 | Atsutaka Unno
1977年 長野県長野市生まれ
2001年 京都芸術短期大学芸術学部美術学科洋画コース研究生修了
主な展覧会
2021年 Any KOBE with Art 2021 神戸北野異人館風見鶏の館 /兵庫
ART LIVE KOBE 2021 ANAクラウンプラザホテル神戸 /兵庫
2019年 ART OLYMPIA 2019 in TOKYO 東京都美術館 /東京 他
未景展('19、'21) 御寺泉涌寺 /京都
2018年 BIWAKOビエンナーレ('18、'20)滋賀県近江八幡旧市街 /滋賀
2016年 新鋭選抜展 —琳派 FOREVER— 京都文化博物館 /京都
2015年 「WEEKEND」 KHギャラリー芦屋 /兵庫
2013年 ベストセレクション美術2013 東京都美術館 /東京
2012年 「京都府美術工芸新鋭選抜展2012」京都文化博物館 /京都
2008年 「混沌から踊り出る星たち2008」 Galerie Aube /京都 他
2007年 京展 京都市美術館 /京都
2005年 上野の森美術館大賞展('04 ~ '09 '12 '19)上野の森美術館 /東京 他
2001年 新制作展(以後毎年)国立新美術館 /東京 他
個展
2019年 「見えても触れられない世界」GALLERY HILLGATE /京都
2017年 「SEA GALLERY HILLGATE」 /京都
2015年 「背骨と背景」GALLERY HILLGATE /京都
2013年 「得体~Form of the sing~」Galerie Aube /京都
「the right」ギャラリー恵風 /京都
「the left」GALLERY HILLGATE /京都
2012年 「PASSAGE#2」
GALLERY HILLGATE/京都「異形の部屋」ART SPACE 感/京都
2011年 「雲が速い日-aside-」 GALLERY HILLGATE /京都
「passage」Watanabe Fine Art Gallery /大阪
2010年 「FAST CLOUD」the Palace Side hotel /京都
「雲が速い日」ギャラリーRAKU/京都
2007年 「森」銀座スルガ台画廊 /東京
「絶景」ギャラリーRAKU /京都
2005年 「終わらない構図」立体ギャラリー射手座 /京都
2001年 「層」立体ギャラリー射手座 /京都
受賞歴
2019年 ART OLYMPIA 2019 in TOKYO 優秀賞
2015年 新制作協会会員推挙
2012年 関西新制作賞、新制作展新作家賞('13 '14)
2007年 京展 京展賞
2005年 上野の森美術館大賞展 優秀賞(産經新聞社賞)
2004年 関西新制作展 新作家賞('08)
山田 貴裕 | Takahiro Yamada
1983年 神戸に生まれる
1988年 渡米、イリノイ州オタワ市にて育つ
1994年 帰国、神戸で育つ
2003年 渡英、バーミンガム大学へ交換派遣留学
2007年 関西大学法学部法律科卒業
[主な個展]
2022年 CAT HOUSE 山田 貴裕展 メゾンドネコ (東京) 20'
2021年 THE CATS 山田 貴裕展 高槻阪急百貨店 (大阪) 7月・12月
2021年 7 GATES: 7 CAT 山田 貴裕展 原田の森ギャラリー(兵庫)
2019年 SPIRAL CATS 山田 貴裕展 ギャラリー螺 (大阪)
2018年 山田 貴裕 ペン画の世界 山陽百貨店 (兵庫)
2015年 山田 貴裕展<ペン画> 西脇市岡之山美術館(兵庫)
[主なアートフェア]
2021年 URBAN BREAK ART ASIA, COEX (ソウル、韓国)20'
2019年 Daegu Art Fair, EXCO (大邱、韓国)
2019年 Art Busan, BEXCO (釜山、韓国)
2018年 Kobe Art Marche メリケンパークオリエンタルホテル (兵庫) 17'
[主なグループ展・アートイベント]
2022年 郷土作家展 山陽百貨店(兵庫)21'-16'
2021年 若手人気作家 日本画・洋画展 JU米子タカシマヤ美術サロン (鳥取)
2021年 Any Kobe with Arts ショコラリパブリック (兵庫)
2021年 高槻阪急アートフェスタ2021春 高槻阪急百貨店 (大阪)
2019年 ミニアチュール・神戸展ギャラリー島田(兵庫)18'-14'
[主な受賞歴]
2020年 第39回 国際公募 日現展 衆議院議長賞 受賞
2019年 第78回 水彩連盟展 奨励賞 ミューズ賞 受賞
2016年 第17回 日本・仏現代美術世界展 入選 サロン・ドトーヌ賞 受賞
[出版]
2022年~2018年
『ART BOOK OF SELECTED ILLUSTRATION ANIMAL』artbook事務局 (編集), 東方出版
2018年
『イラストノート No.46: 描く人のためのメイキングマガジン』(SEIBUNDO Mook)イラストノート編集部
加藤 千佳 | Chika Kato
1994年 兵庫県出身
2018年 神戸芸術工科大学 大学院 芸術工学研究科
芸術工学研専攻 修士課程卒業
2022年 神戸芸術工科大学大学院 芸術工学研究科 芸術工学専攻
博士後期課程 修了 [博士(芸術工学)学位取得]
受賞歴
2015年 第57回 大阪工芸展 「新人賞」
第53回 兵庫工芸展 「兵庫県教育委員会賞」
2016年 神戸芸術工科大学 卒展 「学科賞」
第58回 大阪工芸展 「NHK大阪放送局長賞」
第55回 日本現代工芸美術展 本展 入選
第55回 日本現代工芸美術展 近畿展 「KBS京都賞」
第54回 兵庫工芸展 「準大賞」
神戸アートマルシェ「Artist meets Gallery in KAM」入選
2017年 第3回 金沢・世界工芸コンペティション 入選
2017 兵庫県展 「伊藤文化財団賞」
第9回 雪のデザイン賞 入選
第56回 日本現代工芸美術展 本展 入選
2018年 神戸芸術工科大学 卒展 「学長賞」
第7回 現代ガラス展in山陽小野田 入選
第5回 改新日展 入選
第8回日本ガラス展 入選
2019年 第10回雪のデザイン賞 入選
2020年 第8回 現代ガラス展in山陽小野田 入選
2021年 国際工芸アワードとやま 入選
Cheongju International Craft Competition 2021 入選
2023年 第9回 現代ガラス展in山陽小野田「隈審査員賞」
Cheongju International Craft Competition 2023 「AERO K賞」
2024年 新竹市金玻獎玻璃藝術暨設計應用創作比賽 單一媒材類 優選
会期/1月29日(水)~2月4日(火)※最終日は17時閉場
会場/大丸神戸店8階 gallery TOART(ギャラリートアート)